「デジモンアドベンチャー02」への思い(13)

  • 結局、「デジモンアドベンチャー02」を毎週見てても、なんか盛り上がらない。

    前作ほど感動できない。

    何か思っていたのと違うのです。

    しかも、第13話「ダゴモンの呼び声」なんて回もあったのです。

    これは翌年の「デジモンテイマーズ」小中監督の脚本回で、クトゥルフ神話がモチーフになっています。

    デジモンという前作で出来上がっていた世界にクトゥルフの気味の悪い世界を被せてくる。

    しかも、ヒカリが太一に依存しているという意味のことをタケルが言うのです。

    前作のヒカリであれば太一に依存しているとも言えたかもしれませんが、今作では前作のような不思議ちゃんではなく、明るい女の子になっているのですからこんなセリフはおかしいのです。

    小中氏は今作の設定をよく知らなかったのではないでしょうか。

    監督もこんな脚本は突き返してほしかったです。

    それに、ファンレターに押されたのか、大輔、京、伊織はヒカリの囚われた世界に行くことはなく、タケルとパタモンで助けに行くのです。

    皆でヒカリを助けに行くのは7話でやったからということなのでしょうか。

    それじゃあ差別化のために京もセットにすればよかったのでは(シルフィーモン登場回と同じになるか)。

    結局、また、ネフェルティモンに進化できるテイルモンが紋章がないのに完全体に進化し、敵を撃破するのです。

    そして、更に問題なのはその後。

    最後に出てきたこの不気味な世界のダゴモンは、デジモンなのか疑問に思える存在だったのです。

    なんともスッキリとしない結末です。

    見事に「デジモンアドベンチャー」の世界感を、キャラ的にも設定的にもぶち壊しにしてくれました。

    こんなのは自分が一から作った作品に入れるべき内容です。

    翌年、小中氏は監督をやるんだからそこでやるべきでした(この時「テイマーズ」の話があったかどうかはわかりません)。